刑務所と石碑を見てきました。
こんにちは。
今日のカルーホイスコーレ生活は、いつもと少し違った内容でした。
学校を飛び出して、日帰りスタディーツアーに行ってきたんです。
行き先は、ホーセンス(Horsens)とイェリング(Jelling)。
どちらも日本人にはあまり馴染みがありませんが、かなり興味深く、またデンマークにとっては大事な場所なんです。
150年以上使われていたホーセンス刑務所
朝8時半にバスに乗り込んだ僕たちは、まず最初にホーセンスへ。
ホーセンスは、オーフス(デンマーク第二の都市)から車で1時間のところにあります。
この街へ行った目的は、刑務所。
1853〜2006年までの153年間使われていたホーセンス刑務所があるんです。
閉所したあとはミュージアムとして作り変えられ、刑務所の中を見学できるようになっています。
囚人の部屋が残されてるんですが、ホンマにこれ刑務所?ってぐらい、可愛らしくてびっくり。
って思っちゃいましたよ。
この刑務所の1番の目玉は、脱獄犯が作ったトンネル。
窃盗で6回も収監され、合計33年も刑務所の中で過ごした囚人が、脱獄したんですって。
そのときに作った穴が残されてて、実際に見ることができるんです。
この穴を、こんな道具で掘ってたんですって。
いや、根気と体力、ハンパなくない?
11ヶ月ほどかけて穴を掘ってたらしいですよ。
その能力、何か他のことに活かせてたら、すごい人になってたんちゃうかな・・・。
勿体無いな・・・。
生い立ちを説明してる文章を読んだんですが、小さい頃に両親が離婚して、孤児院のようなところへ入れられ、さらにイジメのようなものにあったりと、不遇の環境だったようです。
きっとその環境が彼を間違った方向へ導いてしまったんだと思うと、彼を責めることも難しいですよね。
自分ではコントロールできないものへの、もどかしさや憤りを感じました。
ブルートゥースの語源、「青歯王」ゆかりの街イェリング
ホーセンスを12時ごろに出たあと、次の目的地であるイェリングへ。
イェリングは、ホーセンスから車で30〜40分の位置にあります。
このイェリング、実は世界遺産の街なんです。
この街にある「イェリング墳墓群」が1994年に世界遺産に登録されたんですよね。
イェリング墳墓群には、デンマーク最初の王とされているゴーム老王のお墓や、彼とその息子ハーラル1世について、古代文字「ルーン文字」で書かれた石碑があって、これが歴史的に重要とされています。
ゴーム老王は「デンマーク最初の王」っていうぐらいなんで、
ってことが想像できると思うんですが、その息子ハーラル1世も負けてはいません。
デンマークをキリスト教の国にしたり、領土を大きく広げたり、デンマークを強い国に変えたのがハーラル1世なんです。
そんなハーラル1世の影響は、なんと現代のテクノロジーにまで及んでます。
みなさんブルートゥースはご存知ですか?
コードレスのイヤホンをスマホとつなぐときに使ったりする、無線電波のやつです。
このブルートゥースという名前、実はさっき言ったハーラル1世から取られてるんです。
ハーラル1世は、通称「青歯王」。
青歯は、英語でBlue(青い)+Tooth(歯)。
そう、Bluetoothはハーラル1世の通称なんですよね。
さらに、Bluetoothのアイコンは、ハーラル1世の名前の頭文字からデザインされています。
ハーラル1世の名前はHarald Blåtand。
このHとBをルーン文字に直し、それをくっつけてできたのが、Bluetoothのアイコンなんですよ。
知らない場所へたくさん行けたフォルケホイスコーレ生活
今日行ったホーセンスもイェリングも、たぶんフォルケで連れて行ってもらっていなかったら知らなかった場所なんですよね。
去年1年間在籍した中でも、ホントにいろんなところへ行かせてもらえました。
感謝感謝です。
僕がデンマーク国内を回りたいと思ったのも、フォルケの授業であちこち行って、
って思ったのがきっかけ。
もうカルーホイスコーレには足を向けて寝れませんね。
さて、カルーホイスコーレ生活も残りわずかになってきました。
ホントに帰りたくないって思うほど、今回も充実した毎日を過ごせています。
ここを去るのはツラいですが、最後の最後まで楽しもうと思っている水曜の夜なのでした。
それではまた明日。