実は読書が好きな僕。
読んだまま放置するのもなんだか勿体無い気がしてきたので、読書記録なるものを始めてみることにしました。
自分の頭の整理にもなるし、いい本があれば皆さんに紹介できることにもなるし。
第一弾は、百田尚樹さんの「今こそ、韓国に謝ろう 〜 そして、「さらば」と言おう」です。
今こそ、韓国に謝ろう 〜 そして、「さらば」と言おう(百田尚樹)
概要
タイトルから滲(にじ)み出ていますが、「謝ろう」と言いながらも韓国のことをめちゃくちゃ非難している本。
ざっくりまとめると下のようなことが書かれています。
- 併合時代(1910〜45年)に日本が韓国にしたことと、それによって変わった韓国内のこと
- 韓国人が言う「七奪」が勘違いであること
- 韓国が自分のものだと主張する「ウリジナル」の中身
- 韓国が起こした世界的な問題から見る、韓国の思想と本質
- 従軍慰安婦やレーダー照射など、最近話題の問題とその真実
全体を通して、
韓国がハチャメチャな国になったのは、日本に原因がある
というスタイルで書かれています。
が、実際のところは、「日本に原因がある」なんてことはこれっぽっちもなくて、むしろ、
日本はめちゃくちゃ韓国のために尽くしてきたんだぞ!
それなのに韓国はなんでこんなことするの?!
ということが皮肉っぽく綴られています。
本を通して考えたこと
僕がこの本を通して考えたことを書こうと思います。
大きく2つあります。
1つ目:思想を形作るものは何か?
この本を読むとね、
って思っちゃいます。
もう正直、ちょっと嫌いになっちゃうぐらいの勢い。
でも、それってどうなのかな?って思いました。
たとえば、日韓の歴史的な問題については、韓国が言ってることは内容もその理由も理解できないようなことばかりなのですが、韓国の人たちはそれを本気で信じて言ってるんじゃないのかな?と思うんです。
日本からすれば、「嫌がらせをしよう」とか「金をむしり取ろう」とか、韓国はそんな気持ちで日本を非難しているように見えますよね。
日本がいくら証拠を出しても、
っていうじゃないですか?
でも、僕たちから見た韓国の証拠も、
みたいなこと、多々あるじゃないですか?
僕らからしたら韓国の出す物が信用できないと思ってしまうのと同じことが、韓国の人たちの中であるような気がするんですよね。
韓国の人たちの中では、もう、
と、心から思って言っていると思うんです。
もしかしたら、僕たちが間違っているなんて可能性も0ではありません。
僕たちは「日本」側から見ているから、日本の中から見ているから、やっぱり日本化された考えで物事を判断する部分が大いにあります。
だから、絶対正しいと、最初から決めてかかるのは駄目だと、最近意識しています。
こんな考え方を持つようになったのは、実はデンマークで海外の人たちと過ごしてからです。
いろんな国の人たちと出会ったんですが、性格は人それぞれとはいえ、やっぱり国ごとに国民性が存在しているのを感じました。
日本人は真面目で礼儀正しいし、デンマーク人は自分の気持ちをしっかり外に出すし。
他の国もそれぞれ色があるんです。
宗教の力も強く感じました。
僕にはキリスト教を熱心に信仰するアフリカ出身の友達がいます。
彼は、「絶対にイエス・キリストがいるとしか考えられない」というのです。
その想いに迷いはなく、彼の中では絶対の真理として確立されています。
僕はそのことにかなり衝撃を受けました。
「無宗教の国」と言われる僕たち日本人は、宗教を信仰している人は少ないですよね。
僕もその一人です。
だから、なぜそこまで信じることができるのか、僕にはさっぱりわからないのです。
でも、彼の中ではそれが絶対正しいことなんですよ。
じゃあなんでそこまで深く信じているのかというと、それは彼の育った環境や教育が形作っているに違いありません。
生まれたときからずっとそれが正しいとされてきたら、自然と自分の芯となるわけです。
おそらく、というかほぼ100%、僕も彼と同じ環境で育っていたら、きっとキリストを信じ切っていたんだと思います。
つまり、思想って教育、文化、宗教が作る部分がめちゃくちゃ大きく、簡単に、
なんて言えないし、言ったらいけないと思います。
悪いところがあるのなら、それは「人」が悪いんじゃなくて、「思想」を作った原因に問題があると考えるようになりました。
でも、事実として、国や宗教というコミュニティー間で考え方の違いが存在していて、たくさんの問題が起きています。
これを解決するのは超難しいのですが、個人的には、もっと「人」レベルでコミュニティー間の交わりを増やして、その境を曖昧にしていくしかないのかなと思います。
その一つの形が、僕が去年行ったような留学なのかなと。
日本は世界的に見ても、留学をする人が少ない国です。
もっと多くの人が国外に出て、異国の文化に触れるということが、上で書いたような理由から必要なのではないかと思います。
2つ目:「自分ごと」になれば学びが増える
情けない話ですが、僕はこの本を読むまで、日韓の間で起きている諸々の問題のことを深く知りませんでした。
ニュースで見聞きするから「問題になっている」ことはもちろん知ってましたが、その経緯や根本原因などは全く知らなかったのです。
正直、全く興味がなかったんですよ。
なんで今まで興味がなかったんやろ?って考えてみたんですが、それは、今まではこの一連の問題が全く「自分ごと」じゃなかったからだろうと思っています。
海外で生活するまで、ほぼ30年間すべてを日本で過ごしてきた僕にとって、日本と韓国の関係は全然自分のことのように思えなかったんです。
特に実害を感じないし、興味を持つ必要性もわかっていませんでした。
ところが、海外で生活してみると状況が大きく変化したのです。
僕はデンマークのフォルケホイスコーレという学校に1年間通いました。
デンマークはディスカッションがめっちゃ多くて、授業ではよくみんなで意見を言い合う時間があったんです。
インターナショナルな学校だったんで、デンマークのことだけではなく、自然とそれぞれの国の話になりました。(ちなみに合計10ヶ国以上の人が集まってました)
当然僕には、「日本ってどうなの?」っていう質問が来るわけなんですよね。
他の国の人からしたら、僕の答えが一応「日本」としての答えになるわけですから、できるだけ正確に、きちんと伝えねばという気持ちになりました。
勝手に日本代表の気分です。
だから、デンマークに行ってから日本のことを勉強するようになりました。
というか、日本のことが知りたくなったんです。
また、それだけいろんな国のことを知るようになると、国同士の違いがはっきりして、日本の特徴がわかるようになります。
それまで気づいていなかった日本の良さや、逆に良くない部分も見えてくるんですよね。
そんな生活をしているうちに、「国」をすごく意識するようになっていきました。
そして、今まで興味のなかった「日本と海外」が、自分ごとになったような気がします。
その結果、今回この本を読むことになって、新しい知識を知ったんですよね。
今回は日韓のことでしたが、これはすべてのことに当てはまることで、なんでも「自分ごと化」することが大切なんだと思います。
自分のことだと思えたら、積極的に勉強しようと思うんですよね。
人生の鍵は「自分ごと化」かもしれません。
じゃあどうやったら自分ごとになるのか?ということを考えたときに、「日本」を自分ごと化し続けるには、やはりこれからも海外へ積極的に行くということが必要だと思っています。
外との接点を増やして、日本を意識する時間を増やすということですね。
接点ができると自分ごとに思えてくるため、海外だけに限らず、他の分野でも新しいことを試し続けるということが大切かなと思っています。
日韓関係がわかる良本
今回は、百田尚樹さんの「今こそ、韓国に謝ろう 〜 そして、「さらば」と言おう」の読書記録を書きました。
僕と同じように、日韓の問題についてよくわかっていないという人にとっては、めちゃくちゃ参考になる本だと思います。
ご興味あれば読んでみてくださいね。