先日、オーフス(デンマーク第二の都市)にある学校にお邪魔して、日本のことを話したり、折り紙で鶴の折り方を教えたりさせてもらいました。
その学校は、公立の学校で10学年あります。
え、10学年?
日本は小学校6年、中学校3年ですが、その学校はFolkeskolen(国民学校)と言って、幼稚園と小学校と中学校が一緒になったような学校です。
そのFolkeskolenの10年間が一応義務教育期間に当たるんですが、実はなんと学校に行くのが必須ではないんです。
デンマークでいう「義務教育」って、「親が子供に教育を受けさせること」は義務なんですが、その形が「学校へ行かせること」でなくてもよくて、例えば「家で自分で教える」でも良いんです。
最初聞いた時はびっくりしました。
大学も日本とは全然ちがうようです。
まず、デンマークには私立の大学がありません。
全部、公立。
この前、デンマーク人の知り合いから教えてもらったんですが、大学に入るためには高校の最後にある試験で各大学の仕切りスコアを超えないといけないらしいです。
要はセンター試験のようなものですね。
日本の大学は私立が多くて、それぞれの大学毎に試験があるってデンマーク人に話したら驚いていました。
ちなみに大学は無償で、しかも逆に国からお金がもらえちゃうらしいです!
それは外国人にも適用されるけど、働く必要があるって言ってました。(週に10時間ほど?)
ほんと全然ちがいますよね。
違うと言えば、僕は今、北欧独自の「フォルケホイスコーレ」という種類の学校に通っているんですが、このフォルケホイスコーレも日本では考えられないような学校です。
成人なら誰でも入学可能、テストが一切ない、成績もない、全寮制。
音楽やらアウトドアやら語学やら、学べることは様々。
民主主義を学ぶことがテーマで、人と対話をしながら、人生を豊かにするヒントを探すというようなことが目的の学校なんです。
僕が今通っている「カルー・ホイスコーレ」には、18歳の若い生徒から60歳を超えた生徒まで、めちゃくちゃ年齢層の厚い布陣となっています。
国籍もバラバラで、デンマーク人はもちろん、日本人、エリトリア人、エクアドル人までいます。
ホント、日本にはないような発想ですよね。
このように、デンマークには独特の学校があります。
この他にもいろんな形態があって、4年制の学校もあれば、6年通わないといけないところもあるそうです。
それぞれの学校は専門性が強くて、職業に密着した内容の授業になっているとのこと。
例えば、学校の先生になるための学校、のような感じです。
このように、学校の考え方が大きくちがうんですが、デンマーク人の考え方自体も僕たちとは全然ちがいます。
毎日デンマーク人の生徒と過ごして思うことがあって、それは、デンマーク人は自分の意見をしっかり持っていて、よくディスカッションするということ。
ホントに積極的にみんな意見を言います。
あるデンマーク人にそのことを話すと、「デンマークではグループワークが教育で重視されているからじゃないかな?」と言っていました。
デンマークでは基本的にグループワークでいろんなことを学ぶようです。
僕の学校でも、授業ではよくグループに分かれてお互いの意見を話すような機会が多く、こういうスタイルがずっと続けられているんだなと、実際に体験することができています。
僕はデンマーク人のそんな姿勢(自分の意見をしっかり発言する)にいっぱいの「いいね!」を押したいぐらい好きで、日本の教育も、デンマークから学ベることがたくさんありそうだなと感じています。
というような、今日は何やら真面目な話になってしまいました。
デンマークと日本の違いについては、興味をお持ちの方もたくさんいらっしゃると思うので、また気づきがあれば更新しますね。
それでは。