みなさんはBLACK MIRRORをご存知ですか?
ぼくは今日まで知らなかったのですが、学校の授業で知って、とても印象に残ったので今日はそのお話を。
BLACK MIRRORは、イギリスのテレビドラマシリーズです。
今日は授業の中で、1話だけ見させてもらいました。
近未来をテーマにした内容で、ネットやSNSを痛烈に風刺しています。
今日見たストーリーでは、テクノロジーが進化して、
特殊なコンタクトレンズなのか、目そのものの手術によってなのか、
人を見ると、その人の評価の点数がその場で見える世界を描いていました。
ちょっとわかりにくいかもしれないですが、食べログの評価点がありますよね?
3.7や4.2といった点数です。
これが、個人ひとり一人につけられて、それがその場で見えてしまう世界です。
評価点数は、スマホのようなデバイスを使って、対面したその場で簡単に付けれるような仕組みを描いていました。
評価が見えることで、どんなことが起こるか。
例えば、初対面でも、その人が周りからどんな風に見られているかが、その点数からわかります。
これによって、その人が信頼できるのかできないのか、なんとなく判断できることになります。
ここだけを切り取ると、すごく便利そうに聞こえますが、怖さも秘めています。
その評価を見ただけで、その人のことを、それ以上知ろうとしなくなる。
評価点が、その人との入り口を閉ざしてしまうことになりかねないのです。
食べログで1点のお店には、あまり入る気になれないですよね?
それと同じで、評価点が1の人と、関わろうとしなくなることになりそうです。
これは、当たり前のようで、でも、怖いなあと思いました。
なぜなら、総合評価点が1の人にも、絶対に評価点5をつけてくれる、相性の良い人がいるはずだから。
総合評価点が見えてしまう世界だと、実は自分にとっては「5」の人とも、出会えなくなる可能性が出てくるなあと思いながら見ていました。
なので、「相性点」みたいなものも絶対必要で、しかも「総合評価点」に左右されない「相性点」の共通認識が必要なんじゃないかな。
あと、大事なのが、評価のつけ方。
手軽に評価できてしまうと、評価の信用度が薄くなるような気がします。
制限を設けずに評価できてしまうと、評価点で溢れかえって、一つひとつの評価の価値が薄れそうです。
「評価のインフレ」みたいなものでしょうか?
人を見ると、評価点が見えるなんて、すごい世界やなーと最初は思いましたが、
実は世間はいま、こんな世界が実際に実現されていますよね。
例えば、Airbnb。
ご存知の方も多いとは思いますが、Airbnbは、世界中で人気の民泊サービスです。
Airbnbでは、宿泊先を提供する「ホスト」だけでなく、泊まる側の「ゲスト」も評価されます。
「民泊」なので、自分の家を貸し出すわけで、やっぱりマナーの悪い人や信用できない人には貸したくないですよね?
それを解消するのが、この「ゲストも評価する仕組み」。
これがあることで、ゲスト個人の評価が丸裸になるわけです。
そして、Airbnb以外にも大きな注目を集めているのが、キングコング西野さんがリリースした「レターポット」。
「レター(文字)」を送り合うサービスで、その人に送られたレター数と、その人が送ったレター数がわかるようになっています。
レターは1文字5円の価値があって、自分で買うか、人からもらうかで、手に入れることができます。
たくさんのレターを送られている人は、たくさんの言葉を他の人からもらっているわけなので、つまりはすごく信頼されていることの証になる。
そんな世界です。
特殊なコンタクトレンズがあるかないかの違いだけで、確実に着実に、「評価が可視化される世界」になりつつありますね。
「信頼の可視化」はすごく良い世界になる可能性を秘めていますが、使い方や設計方法を間違えると、怖い世界が誕生しそうだなと、
怖い世界が簡単にできる可能性があるんだなと、考えさせられた授業でした。