今回ご紹介するオーフス市庁舎は、最初、市民からそんなダメ出しがあったとか・・・
実際に行ってきたので、オーフス市庁舎とはどんな建物なのかを、現地で撮った写真と一緒にお伝えしたいと思います。
オーフス市庁舎とは?
オーフス市庁舎は、アルネ・ヤコブセンとイーレク・ムラ(Erik Møller)が設計したオーフスにある市庁舎。
アルネ・ヤコブセンは、デンマークを代表するすっごい有名なデザイナーさんです。
前回お伝えしたHOUSE OF TOBIAS JACOBSENさんは、このヤコブセンの専門ショップです。
・前回の記事:僕のワーホリとHOUSE OF TOBIAS JACOBSEN
ヤコブセンが生み出した家具は、アントチェア、セブンチェア、エッグチェア etc・・・
インテリアに詳しくない人も、一度はどこかで彼のデザインを目にしていると思われるほど、世界中で人気のすごいデザイナーさんです。
そんな彼、実は家具だけではなくて、建物もたくさん設計しています。
彼の設計した代表的な建物は、
- SASロイヤルホテル
- デンマーク国立銀行
- オックスフォード大学 セント・キャサリン・カレッジ
などなど。
そして、オーフス市庁舎も、彼の代表的な建物の1つです。
場所はこのあたり。
前に書いた記事、オーフス観光にオススメ!デンマーク第二の都市にある建物が魅力的なスポットでご紹介した、アロス オーフス美術館のすぐ近くです。
オーフスの行政を担うこの建物ですが、そのデザインを巡って、一悶着(ひともんちゃく)あったようです。
1937年、ヤコブセンとムラはコンペに勝って、オーフスの新しい市庁舎を設計する権利をゲット。
そして設計案を出したのですが、「塔」がないシンプルな案だったようです。
「塔」というのは、この写真に写っている時計付きタワーのことです。
これが最初のデザインには含まれてなかったそうです。
これを知った市民が、
などなど反発したらしく、ヤコブセンたちはシブシブ60mもあるさっきの塔をつけ足したそうです。
そんなことを経て、1941年に完成して開館。
1995年には、保護建築物に指定され、さらに2006年に「Kulturkanonen」の建築部門に選ばれています。
「Kulturkanonen」は、デンマークにとって文化的に優れていると認定されたもの、全108個で構成されています。
カテゴリーは、建築や音楽など、8つあります。
ここからは、オーフス市庁舎の外観や中の様子について、ぼくが撮った写真と共にお伝えします。
内と外のギャップ
この建物、外から見た感じと中の様子に大きなギャップがあります。
それぞれ順番にご紹介します。
外観
まず、これが外からみたオーフス市庁舎。
すごく無機質ですよね。
なんかちょっと暗い印象で、最初は何の建物なのかわかりませんでした。
外壁は、コンクリートの上に大理石のシートかなんかで仕上げているようで、こんなクールな外見になっています。
中の様子
ここからは中の様子をご紹介。
全体の雰囲気
これは、正面入り口を入ったところから見える景色です。
外のクールなイメージとは違って、木の温かみと白を使った明るい雰囲気です。
床
オーフス市庁舎の大きな特徴のひとつは、このヘリンボーンの床ではないかと思います。
この美しい模様が床一面に広がっています。
下の画像は、3階から下を見下ろした写真。
まるでアート作品。めーっちゃくちゃ綺麗です!
階段(*イチオシ!)
ぼくがオーフス市庁舎で一番いいなと思ったのが、この階段です。
1階と地下階をつなぐ螺旋(らせん)階段なのですが、形、素材、光の当たり方、すべてが絶妙でした。
オフィス
これは、オフィスフロア。
真ん中が吹き抜けになっていて、両サイドにはたくさんの個室がありました。
それぞれの部屋がどのような役割になっているかはわかりませんでしたが、すごい数の部屋がありました。
小さい部屋が綺麗に並んでいて、すごく気持ちが良かったです。
椅子
正面入り口のベンチ
これは、正面入り口に置いてあるベンチ。
入り口のドアの方を見ながら腰かけるような配置になっています。
あまり見ない置き方ですよね。
入っていきなりイメージしていた市庁舎と違う印象を受けたのは、このベンチのせいかもしれません。
廊下のベンチ
これは3Fの廊下に置いてあったベンチ。
革の使用感や色が、この空間にマッチしていました。
エレベーター
最後にご紹介するのは、エレベーターです。
木で囲まれているため、機械の代名詞である「無機質さ」が全然感じられません。
ぼくのなかの、「エレベーターっぽくないエレベーラーランキング」、いま1位です。
中も木がいっぱい使われていて、これ、行き先ボタンです。
いわゆる「レトロ感」がありますよね。
オーフス市庁舎全体のテーマと合わせて、ここでも「木」と「白」の構成。
ボタンの形、文字の大きさ、色、バランス・・・
可愛すぎる・・・!
この行き先ボタンボードだけもらって、家に飾りたい・・・。
開館時間
オーフス市庁舎の開館時間はこちら。
[月、火、水、金] 10〜16時
[木] 10〜18時
[土、日] 休み
市役所なので、土日は閉まっています。
ご注意くださいね。
ガイドツアー
オーフス市庁舎ではガイドツアーに参加することができます。
僕は参加したことがないのですが、市庁舎の歴史について、設計者のヤコブセンの話なんかを交えながら聞けるみたいですよ。
例の60mの塔への見学も含まれているとのことなので、参加する価値は十分にありそうです。
予約
ガイドツアーの予約は、下のサイトで受け付けています。
Byvandringer i Aarhus | Aarhusguiderne
スケジュールを見るかぎり、今は下の曜日に開催されているようです。
- 火:12時〜
- 木:12時〜
- 土:10時〜、11時半〜
料金
オーフス市庁舎は公共の施設ですので、入るだけなら無料です。
ガイドツアーに参加するなら、下の料金を払う必要があります。
大人:100DKK
子供(0〜17歳):50DKK
行き方
オーフス市庁舎は、オーフス駅のすぐ近くにあります。
徒歩5分ほどです。
オーフス駅を出て、「Park Alle」という道を北に真っ直ぐ進むと、左手に見えてきます。
まとめ
今回は、オーフス市庁舎についてお届けしました。
以前書いた記事、オーフス観光にオススメ!デンマーク第二の都市にある建物が魅力的なスポットでご紹介した「アロス オーフス美術館」や「モースゴー先史博物館」と同じく、この市庁舎もオーフスを代表する建物です。
建築好きの方やインテリア好き、特にヤコブセン好きの方におすすめの場所なので、是非行ってみてください!
名称 | オーフス市庁舎(Aarhus Rådhus) |
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場所 | Rådhuspladsen 2, 8000 Aarhus, デンマーク |
開館時間 | [月、火、水、金] 10-16時 [木] 10-18時 [土、日] 休み |
料金 | [入場料] 無料 [ガイドツアー] 大人:100DKK 子供(0〜17歳):50DKK |
ホームページ | Aarhus Rådhus |
<参考にしたサイト>