不定期でお届けしている、デンマーク語めっちゃ入門のコーナーです。
前回は【デンマーク語めっちゃ入門】第6回 肯定文についてにて、デンマーク語の肯定文をご紹介しました。
その記事の中でも触れましたが、肯定文は英語と似ているのでわかりやすかったのではないかと思います。
今日は肯定文の反対、否定文です。
否定文は果たして英語と似ているのか?
簡単なのか?
乞うご期待!
デンマーク語の否定文
英語の「not」はデンマーク語の「ikke」
英語で否定文を作るときに使う単語は、「not」ですね。
ではデンマーク語では何かというと、「ikke」という言葉です。
街中でikkeを見かけたら、「あ、否定しているんだ」と思ってください。
ちなみに読み方は、日本語で表すと「イケ」です。
否定文の作り方
そんなikkeを使った否定文の作り方を見てみましょう。
肯定文は英語と似ていましたが、否定文の作り方はちょっと違います。
でも、朗報です。
どちらかというとデンマーク語の方が簡単です。
「私は寝ます。」と「私は寝ません。」という、肯定文と否定文を比較しながら進めましょうか。
英語だと、
私は寝ます(肯定):I sleep.
私は寝ません(否定):I don’t sleep.
となりますね。
否定する場合、現在形なので、doとnotを引っ付けた「don’t」が必要になります。
それに比べて、デンマーク語ではこうなります。
私は寝ます(肯定):Jeg sover.
私は寝ません(否定):Jeg sover ikke.
「jeg」は「私」、「sover」が「寝る」という意味です。
否定の「ikke」が単独で動詞soverの後ろに置かれていますね。
英語の場合、現在形なら「don’t(do not)」、過去形なら「didn’t(did not)」と、時制によって変化しますが、
デンマーク語は何も考えずに「ikke」を置くだけでいいんです。
なんてラクなんだ!
ほんと、これを知ったときは一人でバンザイしかけました。
ikkeを置く場所
否定を表す「ikke」を置く位置についてです。
ikkeは品詞でいうと「副詞」に当たります。
この副詞を置く場所というのが決まっていて、デンマーク語では下のようなルールがあるんです。
普通の文
「普通の文ってなんやねん!」と思われたかもしれませんが、
ここで言う「普通の文」というのは、さっきご紹介した下のような文のことです。
Jeg sover ikke.
「私は寝ません。」という意味でしたね。
このように、いわゆる「普通の文」では、主語 – 動詞 – 副詞という順番に単語を並べます。
つまり、ikkeは動詞の後ろに置くことになります。
従属節
従属節という言葉、覚えていますか?
従属節っていうのは、メインの文に何か情報をプラスする時に使うような文章のことです。
「普通の文」では、主語 – 動詞 – 副詞という順番になるのに対し、
「従属節」では、主語 – 副詞 – 動詞と、副詞と動詞の位置が逆さまになるというルールがあります。
つまり、ikkeは主語のすぐ後ろに置くということです。
「いや、言葉だけじゃわかりにくいよ!」という声が聞こえてきそうなので、例文を見て確認しましょう。
まずは、従属節がどんなヤツなのかというところから。
わかりやすく、まずは英語で。
次のような文章があるとします。
If it rains tomorrow, the travel will be canceled.
「もし明日雨が降ったら、旅行はキャンセルされます」という意味ですね。
この文章のメインは、「旅行がキャンセルされる」という部分です。
「もし明日雨が降ったら」という文は、メインの文章を説明するために使っているサブ的な役割を果たしていますね。
そのサブ的な役割を果たしている、「If it rains tomorrow」のところが従属節というヤツになります。
従属節というのは他にもいろんな形がありますが、わかりやすいのでこのifを使った文章でデンマーク語も見てみようと思います。
例えば、「もし君が明日来なかったら、私は怒るからね」と、明日行かないとヤバいことになりそうなこの一言をデンマーク語で表現してみましょう。
次のようになります。
Hvis du ikke kommer, bliver jeg sur på dig.
わかってます。
知らない言葉がいっぱい出てきましたね。
細かいところは気にしないでください。
ここで確認したいのは、ikkeの位置なんです。
あ、でもやっぱりこの後の話をするために必要なので、ちょっとだけ単語の意味を説明しますね。
- hvis:もし〜
- du:あなた
- ikke:英語のnot
- kommer:来る
先ほどの英語の例文と同じように、この「Hvis du ikke kommer」が、従属節の文に当たります。
並びを見ていただいたらわかる通り、ikkeが主語であるdu(あなた)のすぐ後ろにありますよね?
普通の文では動詞の後ろにikkeが置かれていたのに対し、
従属節では、主語 – 副詞 – 動詞という順番にしないといけないので、主語の後ろにikkeが来ているのです。
まとめ
というわけで、今回は否定文についてご説明しました。
- 否定したいときは、「ikke」を使う
- 「普通の文」では、動詞の後ろにikkeを置く
- 「従属節」では、主語の後ろにikkeを置く
はい、こんな感じです。
これでデンマーク語で何かを否定することができるようになりましたね。
どんどん否定して、マスターしていきましょう。
それではこの辺で。