第4回になりました、デンマーク語めっちゃ入門のコーナーです。
第3回の前回は【デンマーク語めっちゃ入門】第3回 名詞の種類についてということで、デンマーク語独特の名詞のルールについて簡単に説明しました。
今回は、その名詞とも少し関係してくる人称代名詞についてお届けします。
デンマーク語の人称代名詞
はじめに
人称代名詞の種類
英語の人称代名詞には下の4種類がありますよね。
- 主格(〜は) 例:I
- 所有格(〜の) 例:my
- 目的格(〜を・に) 例:me
- 所有代名詞(〜のもの) 例:mine
英語では2と4が別ものですが、デンマーク語は一緒です。
なので、デンマーク語の人称代名詞は下の3種類としてご説明します。
- 主格(〜は)
- 所有格(〜の)
- 目的格(〜を・に)
所有格がややこしい
ちょっとややこしいのが、所有格。
英語の「my」とか「your」とか、「〜の」という意味の単語ですね。
何がややこしいかというと、前回の記事【デンマーク語めっちゃ入門】第3回 名詞の種類についてでご紹介したen名詞、et名詞が関係してきます。
英語の場合は、かかる名詞がどんな物でも、「これは私の〜です」と言う場合、いつも「my」を使いますよね。
でも、デンマーク語の場合、そのmyに当たる部分が、名詞によってニョキニョキ変化するんです。
具体例を見てみましょう。
「これは私の車です。」と言う場合、デンマーク語ではこうなります。
Det er min bil.
「min」の部分が「私の〜」を表す単語になります。
でも、「これは私の時計です。」と言うときは、下のようになります。
Det er mit ur.
さっきは「min」でしたが、この例文では、「mit」になっていますよね。
これはなぜかというと、bil(車)がen名詞、ur(時計)がet名詞で、それぞれに合わせて所有格が変化しているのです。
さらに、名詞が複数形の場合はまた違った形に変わります。
「それらは私の車です。」と、いくつかの車を持っている場合は次のようになります。
De er mine biler.
ちなみに、名詞がen名詞、et名詞に関わらず、複数の場合は常に「mine」になります。
少し救われた気分ですね。
このように、デンマーク語で「私の〜」と言いたいとき、下の3つを使い分ける必要があるのです。
- en名詞:min
- et名詞:mit
- 複数形:mine
これは「私の〜」という一人称の所有格ですが、「あなたの〜」や「彼の〜」など、二人称や三人称になるとまた違った単語になります。
ルールは同じで、上で書いた3種類の変化です。
でも、下でご紹介しますが、enもetも複数も全部同じものあります。
これを頭に入れながら、ここから先を読んでいただければと思います。
所有格については、「en名詞/et名詞/複数」という順番で書いていきますね。
単数
まずは単数の人称代名詞から。
私
- 主格(〜は): jeg
- 所有格(〜の): min / mit / mine
- 目的格(〜を・に): mig
あなた
- 主格(〜は): du
- 所有格(〜の): din / dit / dine,Deres
- 目的格(〜を・に): dig
彼
- 主格(〜は): han
- 所有格(〜の): hans / hans / hans
- 目的格(〜を・に): ham
「彼」の場合は、所有格が全部同じになります。
en名詞であっても、et名詞であっても、複数であっても、全部hansです。
ラッキー。
彼女
- 主格(〜は): hun
- 所有格(〜の): hendes / hendes / hendes
- 目的格(〜を・に): hende
「彼女」も「彼」の場合と同じく、所有格が全部同じ。
ほんと嬉しい。
三人称で使うsin
さて、三人称(彼、彼女)をそれぞれご紹介しましたが、ちょっとややこしいルールがあります。
それが、sin – sit – sine 。
三人称を主語にした文章の中で、その所有物について話すときは、所有格がsin(またはsit or sine)になります。
具体例で見てみましょう。
例えば、「彼は、彼の車を洗います」と言うとき、
Han vasker hans bil.
と言いたくなります。
なぜなら、「彼」の所有格は「hans」だとご紹介したからです。
ちなみに「vasker」が洗うという動詞です。
でも、正解は、
Han vasker sin bil.
なんです。
これがsinの使い方。
三人称(今回ならhan)が主語のとき、同じ文章で出てくる所有格はsinにしないといけないのです。
じゃあ「hans」っていつ使うの?と思われるかもしれませんが、例えば下のようなときです。
Hans mor bor i Paris.
(彼のお母さんはパリに住んでいます)
これは主語が「彼のお母さん」で、上でご紹介したルールに一致していません。
こういうときに、各三人称のところで書いた所有格を使うんです。
あー、ややこしい。
複数
ここからは複数です。
私たち
- 主格(〜は): vi
- 所有格(〜の): vores / vores / vores
- 目的格(〜を・に): os
あなたたち
- 主格(〜は): I
- 所有格(〜の): jeres / jeres / jeres
- 目的格(〜を・に): jer
彼ら
- 主格(〜は): de
- 所有格(〜の): deres /deres /deres
- 目的格(〜を・に): dem
まとめ
今回は、デンマーク語の人称代名詞について書きました。
ちょっとややこしい説明を書いたので、混乱されているかもしれません。
量もたくさんあって一気に覚えるのは難しいと思うので、ゆっくりちょっとずつマスターしていってくださいね。