イブ・アントーニという名前を聞いたことはありますでしょうか?
デンマーク国内ではめちゃくちゃ有名な人なんですが、もしかしたら初めて聞く人も多いかもしれませんね。
というわけで今回は、デンマークのデザイナー「イブ・アントーニ」の生涯や代表的なデザインを紹介していきたいと思います!
目次
イブ・アントーニってどんな人?
![Ib Antoni(イブ・アントーニ)](https://elutas.com/wp-content/uploads/2020/04/スクリーンショット-2020-04-30-17.34.42-700x493.png)
Ib Antoni(イブ・アントーニ)はデンマークを代表するデザイナーさんです。
彼の人気は、それはそれはすごいです。
コペンハーゲンに行くとよくわかります。
コペンハーゲンのストロイエ(ショッピングストリート)を歩いていると、あちこちで彼の作品が目に入ってくるんです。
例えば、これ。
![The Mermaid & The Canal Tour(Ib Antoni)](https://elutas.com/wp-content/uploads/2020/04/IMG_9345-700x525.jpg)
コペンハーゲンの人気観光スポット「人魚姫」と、これまた人気アクティビティの「運河ツアー」を合わせたデザインのポストカードです。コペンハーゲンで買ってきました。
というあなた、きっとデンマークに行きましたね?
どのお土産やさんに行っても必ずと言っていいほど置いてありますからね。
逆に見ない方が難しいぐらいです。
エスビャウ生まれ、オーフス育ち
![イブ・アントーニの最初の仕事](https://elutas.com/wp-content/uploads/2020/04/スクリーンショット-2020-04-30-17.38.34-700x681.png)
イブ・アントーニは、「世界恐慌」と同級生の1929年にエスビャウという街で生まれました。
僕が2回も行った、あのエスビャウです。
![エスビアウの歩行者天国](https://elutas.com/wp-content/uploads/2018/07/IMG_3209-e1530728312753-320x180.jpg)
生まれはエスビャウですが、すくすく育ったのはオーフスだそうです。
オーフスはデンマーク第二の都市で、僕はその近くで1年間暮らしてました。
![](https://elutas.com/wp-content/uploads/2018/01/ファイル-2018-01-15-17-13-44-320x180.jpeg)
彼の才能が花開くのは首都コペンハーゲンに移ってからですが、その才能に栄養を与えていたのはオーフスでの生活です。
イブ・アントーニはオーフスの広告代理店「Buchtrup’s Klichéfabrik」でイラストレーターとして教育を受け、そのあと、これまた広告代理店である「Harlang & Toksvig」に雇われます。
この期間にその腕前をメキメキ上げていったんですよね。
生涯で300以上のポスターを制作
![イブ・アントーニがデザインしたカールスバーグの車](https://elutas.com/wp-content/uploads/2020/04/スクリーンショット-2020-04-30-21.12.48-700x461.png)
そのあと、コペンハーゲンに行き、売れっ子デザイナーに。
彼は20年のキャリアの中で、300以上のポスターを制作したそうですよ。
しかも、錚々たる会社のポスターを作ってます。(そうそうたるってこんな漢字なんですね)
チボリ公園、カールスバーグなど、デンマークの企業はもちろんのこと、VOLVO、ゼネラルモーターズ、Heinz(ハインツ)などなど、世界的に有名な会社のポスターもたくさん手がけてます。
そんなイラストレーターとしてめちゃくちゃ成功した彼ですが、実は元々は建築家になりたかったんですって。
でも、建築家の勉強をさせられるほどの経済力が彼の家庭にはなく、その道には進めませんでした。
建築家になっていたイブ・アントーニも、なんかすごそう…!
44歳の若さでこの世を去る
![Ib Antoni(イブ・アントーニ)](https://elutas.com/wp-content/uploads/2020/04/スクリーンショット-2020-04-30-17.30.20-700x425.png)
上に書いた「彼は20年のキャリアの中で…」というところを読んで、
と思われた方もいるのではないでしょうか?
これには理由があるんです…。
別に途中でデザイナーを辞めたのではなく、なんと44歳という若さでこの世を去ってしまったんです…。
死因は、放火魔が起こした火事。
Hotel Hafniaというところで発生した火事なのですが、イブ・アントーニはそれに巻き込まれてしまったのでした。
きっとまだまだ活躍の場があったであろうに、とても残念ですよね…。
イブ・アントーニの可愛いデザイン5選
イブ・アントーニは数々の作品を世に残しました。
その彼の作品を、甥であるAnton AntoniとMikael Haubergが復刻してデンマーク国内外で販売しています。
ここでは彼のデザインの中で、「これ、いいな〜!」と思ったものを、僕の独断と偏見で5つピックアップしてみました!
見てみましょう!
The Mermaid & The Tourist
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こちらは、コペンハーゲンを代表する観光スポットである人魚姫と、写真を撮る観光客をモチーフにしたデザイン。
いかにもデンマークらしいですね。
これはイブ・アントーニのデザインの中でもおそらく一番有名だと思います。
The Man with The Raincoat
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The Man with The Raincoatは、Aalborg Gummivarefabrikというデンマークのゴム製品メーカーのために作られたデザイン。
レインコートの形、その下で雨をしのぐ犬、細い線で表現された雨、すべてが可愛いです。
また全体の配色がバランス良いですね。
The Stag & The Hunter
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The Stag & The Hunter(シカとハンター)は、HIRSCHSPRUNG CIGARERというデンマークのタバコメーカー用に作られたポスターデザインです。
シカとハンターって、敵同士なわけですが、一緒にタバコを吸えば仲良くなれるという、タバコの魅力が表現されているような気がします。(ちなみに僕はタバコを吸ったことがありません。)
シカのポツンとした表情が愛くるしいですね。部屋に飾りたいです。
The Vikings
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デンマークのアイコン的存在である海賊をモチーフにしたデザイン。
チーズやバターなど、デンマークが世界中に輸出している物を海賊たちが誇らしげに持っています。
乱暴な海賊たちも、こんなデザインになっちゃうと、可愛らしくて仕方ありません。
Volvo Duet & Combi
![Volvo Duet & Combi](https://elutas.com/wp-content/uploads/2020/05/スクリーンショット-2020-05-03-12.09.35-700x454.png)
Volvoのために作られたデザイン。
1953年から1969年の間に生産されていたPV445にライオンとキリンが乗っちゃってるお茶目なシーンです。
「ライオンとキリンが乗れるぐらい、広々としてるよ!」と訴えかけているのでしょうか?
イブ・アントーニのポストカードをぜひお土産に!
というわけで、今回はイブ・アントーニについてお届けしました。
彼のクラシックなデザインは、見ていてホッとしますよね。
デンマークらしさ満点なので、お土産にぴったりです。
もしデンマークに旅行されたら、お土産候補にしてくださいね。
![KAY BOJESEN(カイ・ボイスン)のMonkey](https://elutas.com/wp-content/uploads/2020/04/sj-baren-YdIY_hLvoGQ-unsplash-320x180.jpg)